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第18期 東京プロコン塾恒例の合宿が開催されました

みなさん、こんにちは。東京プロコン塾スタッフの鳥居です。プロコン塾第18期第5回、第6回講義は合宿形式で9月28日、29日に開催されました。この合宿は東京プロコン塾前半最大のイベントでもあります。

第1日目!

会場は江東区大島。塾生、スタッフとも集合時刻の9時よりもかなり早くから集まり、皆さんの気合のほどがうかがえます。

いよいよ合宿が始まります!

合宿スタートにあたって

海上先生より、合宿のスケジュール、留意点について説明の後、第4回講義までのアンケートでいただいた塾生のご意見への回答がありました。

1つ目は次第に記載されている時刻よりも早く開始するケースもあることについて。準備ができていないとして予定時刻どおりの開始を求める意見に対し、セミナーやコンサルティングの現場では急な予定変更も頻繁に生じるため、こういったケースに対応する力もつけてほしい。2つ目は35部の印刷物の持参について。こちらも、現場では実際に印刷物を渡すことが多く、きれいに印刷するよう細かい点に配慮したり、準備のときのトラブルを経験することにより、トラブルを避ける・トラブル対応をしたりすることを身につけてほしい。

合宿のオープニングは海上先生。2日間、実り多い合宿になりますように!

東京プロコン塾は知識や発表技術に加え、プロコンとしての心構えや気づきを得られる場です。

しっかり交流、しっかり学ぶ

田中塾長はご挨拶の中で、ご自身の合宿経験についても触れてくださいました。2日めに発表が予定されているものの初日は午前2時!まで起きていらっしゃったそうです。ぜひ、合宿の機会を活かして塾生同士、スタッフとも交流を深めていきましょう。田中塾長からも「進路や独立のタイミング、仕事について遠慮なくいつでも相談をしてほしい。」、との温かいお言葉をいただきました。このような関係性を作れる場はなかなか得難いもので、東京プロコン塾ならではのものではないかと思います。

「合宿ならではの交流の場、学びの場を積極的に活かしてください!」

また、海上先生よりご説明のあった塾生からのご意見について、改めて田中塾長からもメッセージがありました。

「開始時刻の突然の繰り上げや、印刷物の持参は現場解決能力を高めるためのもの。事前の情報が不足している中であっても、限られた条件やリソースのもとで最大限できることをするのが私たちの使命」

これを肝に銘じて、2日間の合宿、大事な講義が続きます。しっかり学んでいきましょう!

学ぶことはたくさんあります

江崎副塾長からはコンテンツ発表の「愛のメッセージ」についてコメントがありました。50点満点をつける人が多くいるが、それは公平な評価といえるのだろうかと。完璧な発表があるのだろうかと。 評価が正しくできる、適切なフィードバックができることも、プロコンとして重要なスキルであり、この機会にぜひ身につけていただきたいと思います。

「いい発表ができるだけでなく、いい質問をする、正しい評価をすることも学んでいきましょう」

コンテンツ発表

合宿初日は前半組14名の発表です。今回から発表後に質疑応答を行います。

発表するのは2回目となり、1回目のフィードバックを受けて皆さん、工夫をされている様子がうかがえます。

質問をするのは「中小企業の社長」。この立場を意識することで、発表に対する評価目線も診断士のそれとは異なってきます。質問を考えること、中小企業の社長を意識することで、診断士としてのコンテンツ発表のレベルも一段と上がってきますので、頑張っていきましょう!

発表後の質疑応答も今回から始まりました。中小企業の社長になりきって質問します
手持ちのスライドの中から、最適なスライドを表示して質問に回答します

2日目の発表も楽しみです。

昼食前の合宿恒例の記念撮影

田中塾長を中心に、おそらく東京プロコン塾歴代最多人数の合宿が実現しました。塾生全員のご参加、また長期間にわたり綿密に準備をしてこられたスタッフの皆さん、ありがとうございます!

晴れ男さんのおかげで心配されていた雨も大丈夫でした!

事業再生・経営改善計画 水口健先生、森川泰裕先生

本日の午後の講義は事業再生・経営改善計画についてです。水口先生、森川先生のお二人がご担当されました。 水口先生は東京プロコン塾第15期OB。百貨店の外商をご経験され、行政書士の資格もお持ちです。

塾生の反応を見ながら、自由自在に講義をされる水口先生。内容が実感をともなって理解できました

診断士として必要不可欠な実務知識であるものの、特に独立前の方にとっては少しとっつきにくい分野ではないかと思います。それぞれの制度やプレイヤーがどのようなかかわりをもって中小企業の事業再生・経営改善計画に取り組んでいるのか、体系的に大変わかりやすく教えてくださいました。

実務の最前線でどのような相談が行われているのか、例えば、弁当屋の37種類のお弁当の原価を把握するに至るエピソードを披露いただくなど、現場でどのように人を動かして計画につなげていくのかも伺うことができ、大変、印象に残る講義でした。

今回2回目の発表を終えた塾生にとって、講義の内容はもちろんのこと、タイミングよく受講者に問いかけたり、受講者の理解度を見ながら緩急自在に話したりする水口先生の講義スタイルも、これから自分自身の発表スタイルをブラッシュアップしていくためにも大変参考になったのではないでしょうか。

森川先生は東京プロコン塾第16期OBで、銀行員から2023年1月に独立開業されていらっしゃいます。

再生や改善計画が必要な局面は金融機関の支援が必要なケースが多いため、金融機関の目線の理解が不可欠です。これを踏まえた計画策定支援ができるようになることが本日の講義のゴールです。

ワークも盛りだくさんの講義、ありがとうございました!

金融機関では、形式的な基準だけではなく、実態の理解を踏まえたうえで判断をする、ということでしたが、業種によっても、取引先企業個別の事情によってもそれぞれ異なる実態を理解するのは、なかなか大変なことであると感じました。そういった中でも実質債務償還年数、実質債務超過解消年数といった指標を押さえておくとよいということもわかりました。

最初のワークは、「決算書で実態がわかるよう修正が必要だと思われる勘定科目とその理由を挙げてください」です。苦戦している雰囲気も伝わったものの、森川先生に指名されて、皆さん、すらすらとお答えになります。森川先生も「そうですね!」。皆さん、すばらしい! このほか、事例により、改善策を実施した際に決算の数字がその改善パターンにより変化するワークを通じて、改善計画と財務計画との結びつきを理解することもできました。

懇親会

懇親会は小黒先生、大石先生、山本先生にもご出席賜り、合宿会場の食堂で行われました。1次会の後も、2次会・・・・・で大いに盛り上がり、楽しまれたのではないでしょうか。

第2日目!

2日目の進行は原先生。スケジュールの確認後、コンテンツ発表について次回以降の説明がありました。今まで1番から順に発表していましたが、10月からは当日のお楽しみ、とのこと。より現場対応力を鍛えられるプログラムとなっていきます。

田中先生からは3つのメッセージがありました。「何事にも全力投球で」、「サービスを享受する側だけでなく、提供する側の視点も学んでもらいたい」、「コンテンツ発表はストレス、というよりワクワクしてほしい」。

いずれも東京プロコン塾が大切と考えるValueを具体的にお話されたのだと理解しました。

山本専務理事からは、塾生が実践的に学べる場をこれからも積極的に創っていきたいとして、具体的に機会のご案内がありました。

後半組の発表

質疑応答を含むコンテンツ発表の2日目のため、質問もさらに積極的に寄せられるようになりましたし、質問への対応もよりスムーズに行われました。

IT活用支援の実務 近藤栄一先生

近藤先生も東京プロコン塾のOBでいらっしゃいます。

本日は実際に中小企業でIT活用の支援を行うときのイメージをつかむことをゴールとして講義をいただきました。

詳細な説明、豊富な事例によりIT支援のイメージをつかむことができました

午前の講義は中小企業のデジタル化状況を踏まえたうえで、業務セキュリティ導入、情報セキュリティ、Web販売の特に中小企業からの支援要請の多い分野について、最新の、かつ必須の知識や支援上の留意点を網羅的に学ぶことができました。

効果、コストや開発期間、組織の状況など総合的にマネジメントしていかなければならないことも多いため、中小企業診断士として企業全体の状況を踏まえての支援は強みにつながると実感することができました。

午後は創業30年の美容室の事例を用い、課題解決のため活用するITや取り組み、その効果について各自ワークとボランティアによる発表が行われました。その後、近藤先生が当該企業に実際に行ったコンサルティングをご紹介。活発な質疑応答を通じて、より実践的な支援イメージをつかむことができ、今後に活かせる自信につながったのではないでしょうか。

補助金申請支援 上品忍先生

上品先生は東京協会の実務従事支援部長でもあり、皆さんも実務従事に関するメール配信が届いていることと思いますが、今回は補助金を活用した仕事の作り方をテーマに講義をいただきました。

補助金の理解や関わりかたのお話から上品先生の講義がスタートしました

補助金は原則、返済義務もありませんし、活用の仕方によっては経営の安定化や新規事業のチャレンジ促進等、中小企業の味方になります。申請支援者としてのかかわり方には「診断士としてのありよう」に留意が求められるが、機会を得て仕事につなげていくとよい、とのお話がありました。

その後、具体的な申請や手続きについてのノウハウや、支援のシーンごとの留意点、上品先生がクライアントとの初回面談時に持参している重要ポイントを記載した資料等についてご説明をいただきました。

事業計画作成にあたってはストーリーが大切であるものの、その経験のない事業者いとっては理解が難しい場合が多いとのこと。そこに診断士としてのスキルが発揮できることを改めて理解ができました。 また、グループワークでは申請書を審査することで、審査員の気持ち・視点の理解を実践的に学びました。グループごとの議論の後、発表もあり、申請書の中で抜けモレや掘り下げの弱い点については各グループ同様に指摘していたものの、同じ申請書に対しても審査員によってバラつきがでてしまうことも実感できるワークであったと思います。

グループに分かれて申請書審査のワーク。各グループとも熱心な議論が行われました

コンテンツ発表 結果発表

2日間の発表者全員のなかから上位3名が発表されました。1位の入江さんにはT-SMECAへの「合宿研修記」執筆の栄誉が与えられました。T-SMECA11月号に掲載されますので、お楽しみに!

これで全員が2回の発表を終えたことになります。スタッフからのフィードバックや「愛のメッセージ」を糧に、あと3回の発表の機会を大切にしていただければと思います。

編集後記

普段と違う環境の中で、あっという間の2日間の合宿でした。ここを折り返し地点として、3月の卒塾式まで、密度の濃い東京プロコン塾が怒涛のごとく続いていきます。体調管理もしっかりしながら、全力投球!でいきましょう!

次回講義は10月26日。高本先生による「創業支援の実務」と、東京都中小企業振興公社 米澤様による「公的機関からの情報提供」です。